脅威の茸アガリクスの秘密を調査

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含まれている成分

アガリクスの抽出液3種類がいずれも効果

1980年3月に行われた第54回日本薬理学総会で、三重大学医学部の伊藤均助教授と志村圭志郎助教授らによってされた研究発表は、「Agaricus抽出マンナン画分の抗腫瘍性と生物活性」というもの。伊藤均助教授は薬理学、志村圭志郎助教授は微生物学が、それぞれ専門です。この中にある「マンナン画分」という聞きなれない言葉は、培養菌糸体から得られた成分です。

また、第39回日本癌学会総会で、両名に病理学専門の成瀬千助助教授も加わって行われた研究発表では、マウスの腹水癌にも効果があったことがわかりました。この研究に使用したのは、子実体の精製エキス、培養菌糸体のエキス、培養濾過液からとったエキスの3種類。マウスには、増殖力のとても強い「エールリッヒ腹水癌」を移植して、この3種類の駅を投与したところ、どの場合でも癌が小さくなったという研究成果です。

主要成分は、多糖類βグルカン

これらの研究がすすみ、後に、アガリクスの抗主要活性をになう主要物質は、多糖類「β-D-グルカン」であることがわかりました。また、ガン細胞を直接抑える成分であるステロイド類も含まれています。研究によって、アガリクス子実体のアセトン抽出物からは6種類のステロイドが単離されていますが、エルゴステロールから生合成されたと考えられる新しいステロイド類もガン細胞増殖抑制作用のあることがわかってきているのです。

食物繊維も重要な働きをします。アガリクスにはキチン質、ヘテロ多糖などに属する食物繊維が多く含まれていますが、これらが腸管の中で発ガン性物質などを吸着し、体外へ運び出してくれる役割をするのです。

アガリクスにはβグルカン以外にも、菌糸体の熱抽出物及びその培養濾液から得られる多糖類ATFに、抗腫瘍活性があることがわかりました。これは、宮城県立ガンセンターと住友林業筑波研究所がアガリクスから新たに発見した多糖類の一つで、他の多糖類と同じようにナチュラルキラー細胞(NK細胞)を増強し、免疫力のアップと抗ガン作用を持っているものです。試験管内での実験では、通常の細胞には影響を与えることなく、ガン細胞のみを攻撃してアポトーシス(細胞にあらかじめプログラムされた自殺作用)に追い込むことが判明しました。

 
 
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